連日、ローコスト住宅を勧めない理由をお伝えしてしていましたが、本当に良い家とは、どのような家なんでしょう?
私が考える家に取って大事な要素の順番とその理由について説明します。
優先順位
1 土地(取り替え不可)
2 基礎(取り替え不可)
3 建物の構造(取り替え不可)
4 可変性の構造(当初の設計が大事)
5 屋根(取り替え不可)
6 内装(20年で取り替え可能しないといけないため順位が低い)
7 間取り(20年毎に見直しや、取り替え可能なため順位が低い)
8 設備(10年毎に取り替える必要があるため順位が低い)
9 贅沢品(取り替え可能なため順位が低い)
1. 土地(取り替え不可)
理由:絶対に必要なもの
- 永続的な基盤: 土地は一度購入すると取り替えることができません。立地条件、地盤の強度、周辺環境などが生活の質に大きな影響を与えます。
- 利便性と価値: 交通の便、学校や病院の近さ、商業施設の有無など、土地の立地が生活の利便性と資産価値を左右します。
2. 基礎(取り替え不可)
理由:絶対に必要なもの
- 建物の安定性: 基礎は建物全体を支える重要な部分です。基礎がしっかりしていないと建物全体の耐久性や安全性が損なわれます。
- 長期的な耐久性: 基礎が強固であれば、建物の寿命が延び、メンテナンスコストも低減されます。
3. 建物の構造(取り替え不可)
理由:必要なもの
- 安全性と耐震性: 構造は地震や台風などの自然災害に対する家の強さを決定します。強固な構造は安全性を確保します。
- 長期的な資産価値: 高品質な構造は、建物の価値を長期間維持することができます。
4. 可変性の構造(当初の設計が大事)
理由:必要なもの
- 将来のライフスタイルの変化に対応: 家族構成の変化やライフスタイルの変化に柔軟に対応できる構造は重要です。リフォームや改築が容易であれば、長く住み続けることができます。
- 多目的利用: 部屋の用途を変更しやすい構造にすることで、住まいの利便性が向上します。
5. 屋根(ほぼ取り替え不可)
理由:必要なもの
- 防水性と耐久性: 屋根は建物を雨風から守る重要な部分です。高品質な屋根材を使用することで、漏水や劣化を防ぎます。
- エネルギー効率: 屋根の断熱性能が高いと、冷暖房費用が削減され、快適な室内環境が保たれます。
6. 内装(20年で取り替え可能しないといけないため順位が低い)
理由:必要なもの、ほしいもの
- 美観と快適性: 内装は住まいの美観や快適性に直接影響しますが、20年程度で取り替えが必要になることが多いです。
- リフォームの容易さ: 内装は比較的簡単にリフォームが可能であり、生活スタイルの変化に合わせて変更できます。
7. 間取り(20年毎に見直しや、取り替え可能なため順位が低い)
理由:ほしいもの
- 柔軟な生活空間: 間取りは住み心地や使い勝手に大きく影響しますが、リフォームによって比較的容易に変更できます。
- ライフステージ対応: 家族構成やライフスタイルの変化に合わせて、間取りを変更することが可能です。
8. 設備(10年毎に取り替える必要があるため順位が低い)
理由:ほしいもの
- 技術の進化: 設備は技術の進化により、新しいものに取り替えることで利便性やエネルギー効率が向上します。
- メンテナンスと更新: 設備は定期的なメンテナンスや更新が必要ですが、取り替えが容易であるため、長期的な住み心地に大きく影響しません。
9. 贅沢品(取り替え可能なため順位が低い)
理由:ほしいもの
- 取り替え可能な「ほしいもの」: キッチンや住設設備、ウッドデッキ、ウォークインクローゼット、玄関収納などは取り替え可能なものであり、贅沢品です。
- 必要なものに優先投資: これらの「ほしいもの」にお金をかけすぎると、建物の最も重要な部分である「必要なもの」にお金を回せなくなり、本末転倒です。家の長期的な価値を考えると、まずは基盤となる部分に投資することが重要です。
まとめ
家を建てる際に重要な要素の順番は、取り替えが難しい部分から優先的に考えることが基本です。土地、基礎、建物の構造は取り替えが効かないため最も重要であり、その次に可変性や防水性などの屋根、内装や間取り、設備と続きます。お客様は、キッチンや住設設備、ウッドデッキ、ウォークインクローゼットや玄関収納などに目を向けがちですが、これらは取り替え可能な贅沢品であり、必要なものに優先して投資することが重要です。長期的に見て快適で安全な家を作るためには、これらの要素をバランス良く考慮することが重要です。
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